2013.06.21
その他
【 夏の遮熱対策特集 】
これから、本格的な夏を迎えます。
今年も昨年に引き続き、「節電しながら、夏を如何に快適に過ごすか?」といことが大きな課題ですね。
しかし、機能ばかりを追求していては、インテリアとして大切な装飾性を損ねかねません。
そこで、私たちの考えるデザイン性にも優れた遮熱商品を比較しながらご紹介していきます!
≪その1≫
その第1段はスイスの洗練された高級ブランド「クリエーションバウマン」です。
最近のマンションや、モダンな建築には、ガラス面や大きな開口部が多くなっています。
開放感があり、景色を楽しめることは大きな魅力ですが、一方でひとつの悩みがあります。
それは “暑さ” です。
クリエーション バウマンのシルバーコレクションは、日本繊維製品品質技術センターで行われた、通常のレースカーテンとの比較試験において、1時間で8度の温度差が表れた実験結果が出ています。
この生地は、裏面に金属のコーティングを施し、窓からの熱の侵入を防ぐ機能を持たせたているのです。
金属コーティングには種類があり、多くの遮熱カーテンはスチールを吹き付けておりますが、クリエーションバウマンのSILVER COLLECTION(シルバーコレクション)は、アルミを蒸着させる技術を採用することで、スチールコーティングよりも高い遮熱性能を実現。アルミ蒸着により約70%~90%の遮熱を可能にしました。
スチールを吹き付けたSTEEL COLLECTION(スチールコレクション)は、40%~70%の遮熱率とSILVER COLLECTIONより遮熱効果は落ちますが、デザインの豊富さが、もう一つの大きな魅力です。
様々なストライプ、ニット、透け感の綺麗な無地、柔らかな風合い。遮熱という機能を持っているのを忘れてしまうほど、選ぶのが楽しくなる美しいデザインです。
下の写真は高層マンションの施工事例です。 室内からの景観を損ねることなく、優れた遮熱機能を発揮します。
節電しながら、心地よく美しい部屋で過ごす。
そんな自分だけの時間が手に入るのが、SILVER&STEEL COLLECTION(シルバー&スチールコレクション)です。
≪その2≫
第2弾は、下の写真のカタログにも大きく出ていますがメイドインジャパンのブランド「TESORO」です。
オンリーワンのハイテク技術を誇り、現在スマートフォンなどのタッチパネル用フィルムの製造で高品質、世界でも高いシェアを持つ積水ナノコートテクノロジーによって生み出された商品です。
TESOROは、優美さ高級感に加え、優れた遮熱性能とUVカット性能を発揮する新しいエコ・ファブリックスのコレクションです。
ナノレベルでコーティングされた生地、masaの赤外線吸収効果により、夏の太陽光による室温上昇を抑えることができるのです。
上の図は、窓にTESOROの生地と普通の生地をを使った場合の2時間後の椅子表面の温度差を表した実験の資料です。
このように、日中外出される場合には遮熱性能の高いカーテンを閉めておくだけで、夕方以降に家に帰ってきたときの体感温度が全然違うものなのです。
また、他のラミネート品や蒸着品等とは大きく異なり、ドレープ性に優れ、生地本来のしなやかさをそのままに機能性も追及したコレクションです。
そして、そのデザインの豊富さも大きな特徴と言えるでしょう。
前身は、繊維、染色のメーカーであった鈴寅という会社ですので、色のバリエーションやオパール加工のテキスタイルなどインテリア性にも優れたコレクションが多彩です。
写真は、建築家の設計したコンクリートの打ちっぱなしの内装仕上げの住宅に、シェードスタイルで施工した事例です。
このように、室内からは外が透けて見えますが、裏面のステンレス蒸着のミラー効果により、外からはお部屋の中は見えません。
また、ウォッシャブルですので、お洗濯しても機能の効果がなくなることもないので安心してお使いいただけます。
この夏、エアコンの効率UPにより、省エネに貢献するラインナップ「TESORO」ご紹介でした。
≪その3≫
夏の遮熱対策 第3弾です。
今までの2つの商品は、生地自体に特殊な加工をすることによって遮熱の効果を出すというものでした。
しかし、今回はその構造によって断熱性を高め、遮熱の効果を生み出すというところに大きな違いがあります。
今回ご紹介するのは、オランダ生まれの世界的なブラインドメーカーとして知られているハンターダグラス社の「デュエット・シェード」です。
デュエット・シェードは、1985年にアメリカで紹介されたハニカム構造のシェードです。
独特のスタイル、耐久性、実用性や省エネルギー効果を兼ね合わせたハニカム・シェードは住宅や商業用に広く受け入れられています。
そのユニークなハニカム(蜂の巣)構造により窓と部屋の間に空気層を作り、抜群の断熱効果を発揮します。
冷暖房器具器具によるエネルギー排出量を大きく抑制すると同時に、夏は涼しく、冬は暖かなお部屋を実現するのです。
上の図は、ハンターダグラスジャパン(株)の研修の時にいただいた資料です。
自社の商品による冬季の熱抵抗値と夏季の熱貫流率を表したグラフですが、他の商品に比べて断熱性に優れていることが解ります。
その中でも、特に秀でた数値を示しているのが「アーキテラ」のシリーズです。
上の写真の右側がアーキテラ・エランの遮光のタイプで、2重構造の内側が光を通さないフィルム素材になっています。
この革新的な2層のハニカム構造が特徴のアーキテラシリーズは、飛躍的な省エネルギー性能と、高い吸音効果を発揮するのです。
それでは、施工事例を何点かご紹介しましょう。
こちらの事例は、冬場の寒さ対策としてアーキテラシリーズを寝室にお取付したものです。
窓枠の内側にすっきりと収まりますし、横目のプリーツがデザイン性にも優れており、シンプルながらもモダンな存在感を示します。
こちらは、3連のスリット窓に3/8インチの製品を取付けた事例です。ハニカムのサイズは、、ファブリックの種類により2タイプがあります。
小さい窓には3/8インチ(=約9.5㎜)タイプ、大きな開口部には3/4インチ(=19.1㎜)というように窓の大きさや形状に合わせて使い分けることが出来るのです。
また、静電気防止加工によりホコリや汚れが付きにくいため、簡単なお手入れで美しさを保つことができます。
スタイリッシュなブラインドで、インテリアを楽しみながら省エネ・節電を考えてみてはいかがでしょうか?
≪その4≫
夏の遮熱対策について書いてきましたが、今回は少し見方を変えてみましょう!
それは、日本の風土、文化として受け継がれた “涼を取る” という考え方です。
和風建築では、夏障子に建具を入れ替え、風通しを良くし、葭簀や簾などを使って日除けを作り涼を取って過ごしました。
そして現代においても、窓を開放し風にそよぐカーテンのイメージといえば、夏の定番素材 リネン(麻)でしょう。
リネンは、独特の織り感があり、自然素材らしい手触り感を持っています。
ひんやりとした肌触りが嬉しい麻素材・・・。
リネンはコットンやシルクに比べて水分の吸収・・発散性にに優れている為いつでもさらりとした質感が得られるます。
その為、繊維の中では最も涼しい素材と言われているのです。
ペクチンが含まれている為汚れが繊維の中に吸収されにくく、表面に付いた比較的落ちやすいという特性があります。
繰り返し洗濯しても、そのやわらかさはいっそう増し、白いものはいっそう白くなりシミにはなりません。
こまめに洗濯する夏の寝具にぴったりです。
ヨーロッパでは、ドイツを中心に「パッシブハウス」が普及しています。
「パッシブハウス」とは、厚い壁で断熱し、最新の換気システムによって空気を循環させることで熱回収率を上げ、
南面の開口を大きく取り、より多くの太陽を取り入れ、3重ガラスサッシで機密性を高めることで、電気、オイル、ガスなどのエネルギーの消費を抑えた最先端の省エネ住宅のことです。
こうした「パッシブハウス」で大きな役割を担うのがリネンなどの天然素材のカーテンなのです。
天然素材は、まるで生き物のように空気や熱、湿気を吸着し、蓄積し、吐き出し、室内の温・湿を調整してくれるからです。
日本では“ リネン=夏 ”のようなイメージがありますが、ヨーロッパでは高級素材として通年定番として使われています。
デザイン性にも優れた様々なコレクションが毎年続々と発表されています。
上の写真は、最近リニューアルされたリトニア産リネンを使ったLINAS(リナス)のコレクションです。
亜麻(フラックス)から作られるリネンは、ヨーロッパでは最高の素材として扱われ、生活に根付いています。
LINASはフラッスから作るリネンのみを使用しています。
お値段も150cm幅の規格で、1メータ当たり3,800円~4,800円と比較的扱い安い価格帯となっています。
湿気の多い日本の夏、空調だけでなく、窓を開けて風と取り入れて、見た目や肌触りも工夫しながら、少しでも涼しく快適に過ごしてみてはいかがでしょうか。